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エコカーの種類~電気自動車、ハイブリッド車、燃料電池自動車、水素自動車など

エコカー エコカー

エコカーと言われるものにはたくさんの種類があります。

電気自動車

電気自動車とはその名前が示すとおり電気で動く車です。エンジンに代わりモーターが搭載され、バッテリーに充電された電気を使って走行します。有害ガスが排出されないため、ガソリン車には必要なマフラーが電気自動車にはついていないのが特徴です。

電気自動車は振動や騒音が少ないという特長を持っていますが、そのため歩行者に車が近づいていることを気づかれにくく、事故につながる危険性があります。このことから歩行者へ車の接近を知らせる発音装置の搭載が検討されています。

走行できる距離が短いことや充電スタンドが整備されていないことが普及のネックとなってきましたが、各メーカーの技術開発によりこれらの問題はクリアできつつあります。

2009年7月より販売されている量産型の電気自動車は家庭用のコンセントから充電することができる充電器が搭載されており、これは今後インフラ整備が期待できる急速充電器にも対応した充電システムになっています。2010年12月に日産自動車が発売した「リーフ」は、最新の走行実態を反映した走り方で200kmの走行を可能にしています。

電気自動車は電気でモーターを動かすため二酸化炭素を発生させないという点で環境にやさしいと評価されています。しかし電気を作るさい、たとえば火力発電では石油や石炭を大量に燃やして発電しているので、大量の二酸化炭素を発生させています。

水力発電や風力発電、原子力発電は二酸化炭素を発生させませんが、自然エネルギーを使った発電はまだわずかで、原子力発電は事故が起こった場合に大惨事になることや放射能廃棄物の処理の問題から、その稼動が社会問題になっています。

ハイブリッド車

ハイブリッド車とは2つ以上の異なる動力源を持つ車のことで、一般にはガソリンで動くエンジンと電気で動くモーターを搭載した車のことをいいます。

ハイブリッドはそれぞれ異なる2つ以上のものを組み合わせて1つの目的を成すものをいい、日本でこの言葉が使われるようになったのは1960年から1970年代のハイブリッド計算機が商品化された時代にさかのぼります。トヨタ自動車が1997年に世界で初の量産型ハイブリッド乗用車「プリウス」を発売したことから、ハイブリッド車といえばプリウスという認識が定着しています。

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ガソリンで動くエンジンは始動時と多くのエネルギーを要し、また低速度での運転に向いておらず無駄なエネルギーを多く排出してしまうという欠点を持っています。ハイブリッド車は普通の走行にはガソリンを、始動時と低速度の運転時には電気を使うことでエネルギーを効率的に使い、よけいな二酸化炭素や有害ガスの排出を抑えることができます。

また減速時には運動エネルギーを電気エネルギーに変換し蓄えることができ、エネルギーの再利用ができます。

しかしハイブリッド車は2つの動力源を搭載しているため、より多くの部品、複雑なシステムを必要とします。このため同程度の排気量のガソリン自動車と比較すると、15~20%程度車体重量が増加してし、燃費の悪化やタイヤや路面のダメージを増大させることにつながります。

またシステムの複雑化は欠陥や故障などを多く生み出したり、事故時に受ける損傷が重大なものとなりやすいというデメリットを持っています。

第3のエコカー

ガソリンの持つエネルギーはエンジンによって100%車を動かすために使われるわけではありません。燃焼ガスの漏れ、ピストンを動かすさいの抵抗、バルブの摩擦など多くのロスが生じています。ガソリンは燃焼するので、エネルギーの大半は熱として捨てられることになります。

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エンジンは熱くなりすぎると壊れるので冷やすことも必要になりますが、冷やすためにもまたエネルギーを使ってしまいます。エンジンは非常にエネルギー効率が悪いということができます。第3のエコカーとは、ガソリンエンジンでハイブリッドカーと同じ程度の低燃費を実現した車をいいます。

アイドリングストップなどエンジンの性能を極限まで高め、車体の軽量化、空気抵抗の軽減などの技術を駆使して低燃費での走行を可能にし、それによって排ガスを減らしていることからつけられた呼び名です。ダイハツ工業が2011年9月に発売した軽自動車「ミライース(e:S)」が、市場へ投入されたのがハイブリッドカー、電気自動車の次だったことから、第3のエコカーというキャッチコピーをつけたのが名前の由来です。

このミライースはエンジンの燃焼効率を高めたり、各部品間の抵抗を減らしたりする技術や、同じ強度を保ちながらも車体を軽量化する工夫によってハイブリッド車と同程度まで燃費を改善することに成功し、またこのミライースの発売からわずか2ヵ月後にはスズキが同様の軽自動車「アルトエコ」を発売するなど、第3のエコカーはし烈な競争が繰り広げられています。

燃料電池自動車

燃料電池自動車はその電池自体で電気をおこす装置である燃料電池を搭載しており、その電気を動力源とする車です。燃料電池の燃料は水素と酸素で、水素を空気中の酸素と反応させることによって発電します。電気で走るという点では電気自動車と同じですが電気自動車はモーターを回す電気を外部から充電するのに対し、燃料電池自動車は燃料となる水素を充填し空気中の酸素との電気化学反応を起こさせることで自ら発電します。排出されるのは水だけという、とても環境に良い車になります。

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燃料電池は水の電気分解の逆の科学の反応によって発電ができることによるもので、最初に発見されたのは200年も前のことになります。1952年には5KWの実証実験に成功し特許が取得されていますが、当時は石油や石炭などの内燃機関が発展していたため注目されませんでした。

燃料電池が動力として必要とされたのは宇宙開発の分野です。スペースがなく搭載能力が限られている宇宙船には安全で小型化が可能な燃料電池の技術がもっとも活かされるものでした。発電のさいに水が生成できるということも大きな利点となり、この分野で燃料電池はどんどん開発が進められていきました。

このように宇宙開発の分野で発達をみた燃料電池の技術ですが、現在は二酸化炭素が大量に排出されることによる地球温暖化、化石燃料枯渇といった環境やエネルギーの問題が深刻化されるにつれて化石燃料に代わるものとして期待され、自動車の分野で開発が急がれています。

その他のエコカー

燃料電池自動車と同じく水素を燃料とする水素自動車も開発がすすめられているものの1つです。水素自動車はガソリンの代わりに水素を燃焼させることでエンジンを動かし、この動力によって発電機を回し、発電された電気でモーターを稼動させる仕組みの車です。二酸化炭素は排出されませんが、燃焼の過程でわずかですが窒素化合物が排出されてしまいます。

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燃料電池車は燃料電池に使用されるレアメタル(白金)がコストを押し上げる要因となっていますが、水素自動車はガソリン車と同程度しかレアメタルを使用せず、また既存のガソリン車の部品を流用して開発がすすめられているため、低コストでの開発が期待されています。

ガスを用いる代替燃料自動車として、圧縮天然ガス車とLPガス車があります。圧縮天然ガス車は都市ガスなどに用いられているメタンを主成分とする天然ガスを燃料とするものです。ガソリン車より窒素化合物や粒子状物質などの有害ガスの排出が少なく、二酸化炭素排出量も2~3割程度抑えられます。実際にディーゼル車を商用車として使っていたものをこの圧縮天然ガス車に切り替えることも多く、営業車として普及されつつあります。ガスという特質から搭載が難しく、走行距離が短いということが最大のデメリットです。
 

LPガス車は、液化ガスであるLPガスを燃料とする車です。液化ガスはプロパンガスとして家庭などの身の回りで幅広く使われています。LPガスの排ガスはガソリンによって排出されるものと比較してきれいで、費用も安くすみます。タクシーやハイヤーとして普及していますが、補給スタンドが不足しているといった問題があります。

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