このサイトは広告をPRしているサイトです

電気自動車とガソリン車の比較

エコカー 電気自動車

燃費

ガソリン車の燃費は「燃料(ガソリン・軽油など)の単位容量あたりの走行距離」を示し、単位はKm/?です。同様な指標として、電気自動車では「電費」という指標があります。単位はKm/KWhが用いられることが多く、電力エネルギー(各種電源・バッテリーなど)の単位容量あたりの走行距離です。

一般的に、電気自動車の電費はガソリン車の燃費の10分の1と言われています。しかし、近年のエコカーブームでガソリン車の燃費もハイブリッドカーに迫る勢いで向上してきているのです。特に、マツダの「デミオ」やダイハツ工業の「ミラ・イースト」などは30Km/?以上のガソリン車として注目を集めているのです。ハイブリッドカーの場合はガソリンとモーターの2つの駆動系を搭載しているので、ガソリンベースの燃費を求めることが可能です。

しかし、モーターだけで動く純粋な電気自動車の場合、電費(Km/KWh)という単位は燃費(Km/?)の単位と異なります。単純に比較はできないのです。そこで、電費の1単位がどれだけの燃費に相当するか、或いはその逆を換算する必要があるのです。電費からガソリン車の燃費に換算するための方法にはいくつかあります。その一つとして、「総合エネルギー効率」から換算する方法があります。例えば、ガソリンのエネルギーを34.48MJ/?とした場合、電気エネルギーが3.6MJ/KWhとなる研究結果があります。つまり、1Km/KWhは「34.48MJ/?/3.6MJ/KWh=9.58Km/?」ということになります。これにより、電気自動車の電費データとして、空調OFFで9.0Km/KWhだったとすると、9.58Km/?×9.0=86.2Km/?となります。

航続可能距離

次に、ガソリン車と電気自動車の大きな違いとして、「航続可能距離」があります。航続可能距離は、満充電でどれだけの距離を走行できるかというもので、一般的に電気自動車としての指標です。ガソリン車の場合ですと、ガソリン満タンで走行可能な距離ということに相当します。電気自動車の航続可能距離はガソリン車に比べると短いということで、これが欠点の1つとされています。

例えば、市販の電気自動車としていち早く出た「三菱のiMiEV」とガソリン車の「i」を比べてみることにしましょう。三菱iMiEVの航続可能距離は満充電で160kmとされています。それに対し、同じシャーシを持つ三菱iについて、タンク容量35?で、燃費が19~21Km/?というデータがあります。つまり、満タンでの航続可能距離は(19~21Km/?)×35?=665~735Kmとなります。

具体的には、福島県を出発地とすると、電気自動車では160Kmの地点(宮城県仙台市)付近までしか走行できなく、それより長距離を走る場合は充電が必要です。ガソリン車の場合は満タンで700Km程度走行可能なことから、福島県から関西圏までを走行可能と考えることができます。原発事故や震災の影響で、自動車での長距離運転を強いられた人もおられると思いますが、充電施設が少ない上、航続可能距離が短いということは電気自動車の大きな欠点であり、今後の改善が望まれます。ガソリン車と電気自動車の中間的存在であるハイブリッドカーはこれを補うために開発されたものなのです。

インフラ面

次に、ガソリン車と電気自動車の大きな違いとして、「インフラ面」があります。ガソリン車が給油する「ガソリンスタンド」に対し、電気自動車が充電する「充電スタンド」があります。全国のガソリンスタンドは数が多く、同業者の競い合いからか少しでも安くガソリンを提供するために、セルフ式ガソリンスタンドが増えてきているのです。対する充電スタンドはまだまだ数が少なく、特に田園地域での数が少ないのが現状です。電気自動車の普及が進まないのはこういったインフラ整備が出来ていないことが一つの原因だとも言えます。近年、スーパーや駐車場などにも充電スタンドを設置する動きがありますが、電気自動車自体高価であるため、乗っている人が少なく、設置は一部の地域に留まっています。互いの悪循環となっています。

しかしながら、電気自動車の場合はこういった充電スタンド以外に自宅で充電可能な点があります。(詳細については次章に記載します。)夜、自動車を使わない時に自宅のコンセントにつなげておいて充電することが出来るのです。

電気自動車の充電スタンドの場合、セルフ式であり、(急速充電器でも)満充電するのにかなり時間がかかります。ガソリンスタンドのように数分で終わらないことが多く、スタンドに充電中の自動車が埋まっていた場合は待つわけには行かなく、(電力に余力があれば)別の充電スタンドを探しすことになります。こういったことから電気自動車は自宅で充電し、電欠とならないように帰宅することが基本となります。(長距離走行には向いていないのです。)

経済性

次に、ガソリン車と電気自動車の違いとして、「経済性」について見てみることにしましょう。電気自動車はガソリン車に比べて経済的でよいとされるが、それは燃費(電費)面及び税金面を対象としたことなのです。購入に要する費用はガソリン車に比べて高価であり、購入費を取り戻すために、通常、何万Km走行しなければ取り戻せないといった場合がほとんどなのです。技術サイクルが短い世の中では購入した商品が次の年には古くなっていることが多いので、それなら車両価格の安いガソリン車にするのが一般的な考えと言えます。

では、具体的に電気自動車とガソリン車の経済性について見てみることにしましょう。前節と同様、同じシャーシを持つ「三菱iMiEV」と「三菱i」を比較することにします。

三菱iMiEV(Gグレード)の購入価格は380万円-補助金96万円=284万円、電費9.0Km/KWh(40Km/h走行)で、東京電力の場合、電力料金は深夜なら1KWh当たり11円、昼間なら25円というデータがあります。つまり、昼間走行の場合だと、25円で9.0Km走行可能ということになります。

対して、ガソリン車の三菱i(Gグレード)の購入価格は160万円程度であり、160万円×0.03=4.8万円の取得税が課せられます。(合計164.8万円) 購入価格は電気自動車よりも119.2万円安くなります。燃費19.0Km/?とすると、ガソリン代を仮にリッター当たり150円として、150円で19.0Km走行可能ということになります。

電気自動車で19.0Km走行するための電力代は53円程度ですので、自動車購入時の差額(119.2万円)を埋めるため、119.2万円×19Km/(150円-53円)=233484.5Km走行しなければならないのです。ここで、年間税金額と重量税は同じとして説明から省くとします。

環境性

次に、ガソリン車と電気自動車の違いとして、「環境性」について見てみることにしましょう。電気自動車はガソリン車に比べて環境的によいとされていますが、これはCO2排出量から環境によい車(エコカー)とされているのでしょう。

地球温暖化防止が叫ばれている近年、CO2(二酸化炭素)の削減は必要不可欠です。特に、走行中の自動車などから排出されるCO2は温室効果ガスの中で、最も温暖化に影響を及ぼすものとされています。そのために、自動車では燃費向上を目標に各メーカでCO2削減を試みているのです。また、国でも自動車の燃費について規制を強めている状況になってきているのです。

2009年に開かれた北海道・洞爺湖(とうやこ)主要8か国首脳会議(G8)では、先進国全体で2050年までにCO2を80%削減するという目標が打ち立てられました。自動車において燃費が良くなれば、CO2削減となるが、現時点ではハイブリッドカーにおいても50%程度の削減しか見込めない試算であります。80%以上の削減を実現できるのはガソリンを使わない、純粋な電気自動車のみとされています。しかし、その電気自動車も広く普及させなければ、地球規模でのCO2削減にはつながらないとされています。ということで、電気自動車を普及させるべき、インフラ整備を急ピッチで実施しているが、まだまだ電気自動車の普及には遠い道のりです。電気自動車は燃料を燃やさない分、CO2の排出は限りなく0に近いとされています。

操作性

次に、ガソリン車と電気自動車の違いとして、「操作性」について見てみることにしましょう。電気自動車はあまり普及していないことから、ほとんどの人はガソリン車しか知らないでしょう。ここでは、電気自動車での運転操作はどうなっているかを見てみましょう。

電気自動車は構造上、エンジンがなく、その代わりに電気で動くモーターが配置されています。ということは、ガソリン(エンジン)車にあるトランスミッションがないということになります。トランスミッションとは「変速装置」のことで、ガソリン車であればエンジン回転を走行条件によって最適に切り替える役割を果たしているのです。また、前進/後退の切り換えについてもトランスミッションが行っているのです。では、こういったトランスミッションがない電気自動車はどうやって後退するのか、何か秘策があるのでしょうか?

答えは簡単です。プラスとマイナスの電気を逆に流せば、モーターは逆回転して、それによって、バックすることができるのです。電気自動車の場合にも、エンジン車と同様にシフトレバーが運転席脇に配置されています。シフトレバーというより、スイッチといった方がよいかもしれません。シフトスイッチをリバース(R)の位置に移動させると、モーターに逆の電流が流れることになり、アクセルペダルを踏みこめばモーターは逆回転、バックすることになるのです。

ということで、電気自動車は構造上の違いはあれ、外からの操作は違和感なく、エンジン車と同様な操作で行えるようにデザインされているのです。

メンテナンス性

次に、ガソリン車と電気自動車の違いとして、「メンテナンス性」について見てみることにしましょう。メンテナンスと言えば、真っ先に思い浮かぶのが「車検」ではないでしょうか? では、電気自動車の車検について見てみることにしましょう。

電気自動車はエンジンがないため、エンジンに関する検査項目は除外されます。ばい煙/悪臭のあるガス、エグゾースト・パイプ及びマフラなどの排ガス検査です。代わりに、電気自動車特有の構造・機能について検査項目が追加されます。電気自動車と言えば、電気制御部品です。「空調ヒーター液」「充電装置」「絶縁抵抗モニタリングシステム」「バッテリー使い方の診断」及びそれらの「コンピュータ診断」です。充電装置は充電ポート内の異物確認などを、絶縁抵抗モニタリングシステムは警告塔の点灯有無確認などが行われます。こういった電気系統は電気自動車の心臓部ですので、綿密な検査が行われるでしょう。少しのトラブルが重大な事故を引き起こすことにもなります。

車検時での点検以外で気を付けなければならないのが充電と放電状況です。満充電してから電力消費が極端に早いようであれば、バッテリーの寿命ということで、バッテリー交換が必要となります。電力持続時間が短くなれば、それだけ航続可能距離も短くなりますから、気を付けておくようにしましょう。これは携帯電話等の家電製品と同じです。バッテリーの交換が必要なのはガソリン車も同じことですが・・・。

タイトルとURLをコピーしました